マイソロ連載小説

□4.仲間入り
3ページ/11ページ


(何、どうしたのミルラ)
モルモは声を潜めて話す。
「人間の気配が・・・」

ミルラは1つの通路を凝視する。
そこから現れたのは、鳶色の髪に赤色の服といった出で立ちの少年だった。
彼は、こちらを一瞥するとミルラたちから逃げるように、踵を返して駆けていってしまった。

「・・・あれがロイド?」
ミルラはモルモに尋ねる。
「さあ・・・。でも、可能性はあるんじゃない?」
「そっか。じゃあ、追いかけるよ!」
「うん!・・・ってはぁ!?」
「なに、どうしたの!」
「追いかけるって、ちょっと無理でしょ!もう姿見えなくなっちゃったのに!」

「気配を追ってけばいいじゃん」
けろっとミルラは話す。
「それが出来れば苦労は・・・」
モルモが言い終わる前にミルラは走り出していた。
「ちょ、待ってよー!!」
「モルモはその辺に居ればー!?」
「そんな事言わないでよー!」

少年をミルラが、ミルラをモルモが追う形になる。
無論、モルモがミルラに追いつける筈もなく。

「見失っちゃった・・・」
モルモは1人佇んだ。






次へ
前へ  

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ