マイソロ連載小説

□4.仲間入り
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「ね、モルモ」
「ん?」
「本当にさ、ここにロイド居ると思う?」
「あのさ、ミルラ。いくら此処が嫌いだからって任務を放り出したら駄目だよ」

結界の社殿の入口。
ミルラは引き返すつもりだったのをモルモに見抜かれて、頬を膨らませた。
「だってさ、ここって陰気臭いじゃん?」
「駄目ったら駄目だよ」
「ちっ」
「舌打ちしないの!さ、奥に行ってみよう」
「行ってらっしゃい」
「ミルラも行くの!!」


       *


「−双牙斬!」
ミルラは、斧を振るいながら飛び上がってウルフを一刀両断にする。
「まだっ!」
着地と同時に、飛びかかってきたもう1匹のウルフを振り向きざまに切りつける。
2匹とも、動かなくなったのを確認してミルラはほう、と息をついた。

「もー!全然ロイド居ないじゃん!」
そして地団駄を踏む。
「落ち着いてよ、ミルラ」
モルモはそれを諫めようとするが、上手くいかない。
「落ち着いてなんていられるわけないじゃん!どんだけさっきから探してると思ってるのよ!」

社殿に入って数十分。
その間、ミルラは戦いっぱなしなのだ。
そりゃイライラもするわなー・・・とモルモは考える。

「ま、もう少し・・・」
「!モルモ、黙って!」
モルモの言葉は、急に制止された。






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