マイソロ連載小説

□2.アドリビトムに入る為
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「腕が立つようには見えないが。仕事を任せられるような奴ではないな」
「新参者じゃなくて、ミルラ。私はミルラ!」
「ミルラ、新参者ってのは名前じゃないよ」
モルモはミルラを諌める。
「すいません、えっと・・・。オイラ達は新参者じゃなくって、ただ行って見ろって言われたから来ただけで・・・。あのー、ここは何をしてるところなんですか?」
「ここは、表面上はギルドの形を取っているけれど、実際は住民の依頼をこなしつつ、ガンゼルの圧制から住民を救う事を目的にしているレジスタンス組織よ」
女性は丁寧に説明してくれる。
「もっとも、その活動自体表立っては出来ないけれど」
「どうして?」
「ガンゼルがギルドを廃止して、街からの出入りを禁止したからよ」
「やっぱり、禁止されてるのか・・・。ねえ、何とかして出る方法はないの?」
「あるにはあるけれど」
「!!教えて?」
「無理ね。今、私たちの事をガンゼルに知られるわけにはいかないの。赤の他人には教えられないわ」
「うーー・・・。じゃあ、オイラたちもそのアドリビトムに入る!」
「駄目だ。生半可な気持ちでは勤まらない」
クラトスと呼ばれていた男が口を挟む。
「じゃあ、何をすれば入れてもらえるの?」
ミルラが尋ねる。
その言葉にクラトスは少し目を丸くする。
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