どらごんらいふ

□第九楽章 『球技大会! 演奏会! 生徒会! 〜球技大会編〜』
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どらごんらいふ♯53



「とりあえず、みんながやりたい楽器は分かったし、今日はこれで終わりかな」
「「「「「は〜い」」」」」
 部活が終わってもみんなは帰らない。
 大体みんなで駄弁って、夕飯を食べてから帰るのだ。
 まぁ作るのは俺なんだけど。
 そういえば吹奏楽って十二人で大丈夫なのかな?
 ちょっと心配になってきた。
 明日香先輩に聞いてみよ。
「今更ながら思ったんですけど、吹奏楽をやるには十二人って少なくないですか?」
十二人だと、楽器が少ないし、音楽のボリュームも足りないんじゃないかな、と思ったからだ。
「大丈夫よ。生徒会の人にも協力してもらうし」
 へ〜、生徒会の人にも・・・・・・、って、え?
「生徒会の人・・・・・・ですか?」
「そうよ。それでも足りないかもしれないけど、まぁ何とかなるでしょう」
「あ〜、そうですか。なるほど、生徒会ですか」
 生徒会ってことは、北条さんとかもいるのか。
 そういえば俺、生徒会長とか見たことないな。
 何人ぐらいいるのかも分からないし。
 ところで明日香先輩は誰と電話してるんだろう?
 気がつくと、明日香先輩は誰かと電話しているようだった。
「生徒会の人、今から来るって」
「あ、そうなんですか? ・・・・・・え?」
 い、今から?
 ピンポーン♪
「あ、来たみたいね」
「早っ!」
「「「「おじゃましま〜す」」」」
 生徒会の人らしき人が四人やってきた。
「うわ〜、大分少なくなったわね、明日香」
「去年は五十人ぐらいおったからな」
「なるほど、これは深刻ですね」
「あ、龍宮くん。こんにちは」
 あ〜、やっぱり北条さんいるんだ。
「そうなのよ〜、だからちょっと手を貸してほしいな〜って」
「ん〜、どうしようかな〜?」
 生徒会長っぽい人は、人差し指を顎に当てながら考えている。
「あ、そうだ。初めての人もいると思うから、自己紹介しなきゃ」
「そうやな。話はそれからや」
「え〜、そんな〜」
 明日香先輩が遊ばれてるところって初めてみたかもしれない。
 ちょっと得したなと思った。
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