SS
□春眠
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「ん……」
朝、目を開けると傍らには柳生の寝顔。
それは思いがけない喜び―
四月。
晴れて大学生となったことをきっかけにオレらは一緒に暮らし始めた。
が、
柳生の大学がオレの大学よりマンションから遠いため、朝はオレが起きた頃に柳生が家を出ていく。
夜は……まぁ色々あってオレが先に寝てしまうから柳生の寝顔など今まで見る機会がなかった。
それが今目の前に……
規則正しい呼吸を繰り返し眠っている柳生はパジャマ姿。
昨日、オレが最後に見た時は裸やったはずなので、オレが寝てしまった後に着たのだろう。
相変わらず真面目だと思うと思わず顔がにやけてしまう。
そっとパジャマのボタンを外し、柳生の素肌をさらすと適度に筋肉がついて引き締まった身体が目に入る。
「やぁらしぃ身体やの」
この身体に毎夜抱かれているのかと思うと自然と身体が熱くなる。
「ちょっとイタズラしちゃろかな〜」
欲望に火がつけば消すのは困難だから。
うっかり寝顔を晒してるお前が悪いと、
オレは柳生の寝込みを襲うことにした。
■
最初は唇に軽くキス。
ほんとは舌を貪ってやりたいけど、目を覚ますやろうから後のお楽しみということで。
次はムネ〜。
サクラ色の突起を摘めば、柳生の身体がピクリと反応する。
「ココ感じるん?」
キュッと少し力をいれて引っ張ると、ソレは立ち上がりしっかり存在を主張する。
「やらしいのぅ…」
普段自分があまり感じない場所なだけに、感じている柳生の反応が面白い。
そっと口に含み、舌で転がすとビクリと身体が大きく反応し、突起が朱色に色付く。
起きたか?
チラリと柳生の顔を確認するが、まだ起きてはいない。
……まぁ起きても今さらやめる気はないけどな。
もう一方の突起を口にはみ、片方を指でいじっていると柳生の口からは荒い吐息が聞こえてきて、目覚めが近いであろうことを告げる。
眠っていてもオレの愛撫に感じている柳生が愛しい……
ちゅっと音高く突起に口づけて、
そのまま何か所か肌を鬱血させながら下肢に移動していって、
パジャマのズボンを脱がそうとすると……
「なにしてるんですか…」
力強い手と、それに反する起き抜けのぼぅっとした声に、オレのイタズラは阻まれてしまった。
続く。