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□【桃太郎】
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さてさて3人となり賑やかになってきた桃太郎一行。
通りかかった港街で、鬼ヶ島に渡るための船を探します。

「鬼ヶ島が海の真ん中にあるっていうのがまためんどくさいんだよなァ…。」

お前はそれしか言えんのか!!

「島なんだから海にあるのが当たり前でしょう、桃太郎さん。」

あ、何だもう突っ込まなくていいのか。

「あ、すいません、なんだったら僕黙ってますけど。」

いやいいです何か気ぃ使わせちゃってすいません。

「何かいよいよ万事屋って感じになってきたな?」

「いや万事屋じゃないですからね!今回は桃太郎ですから!!」

「どうせ最後の一人は…」

ふっふっふ、それはどうかな。

「何だ?新しいメンツでも用意したのか?」

「だからもう万事屋の事は忘れて下さいって!!あなたも煽らないで下さいよ。」

すいません…。
ホント、立場なくなってきたな…。

「あ、おいおい!!何か来たって、何か飛んで来た!!ほら早く!!」

あ、あぁ!
桃太郎一行が街を歩いていると空からバサバサと…

何か言われてナレーションやるのって凄くやりにくい…

「もう文句言うなよ!!バサバサと何だ!!」

チッ…

バサバサと羽音が聞こえてきます。

「舌打ちした!!今舌打ちしたよコイツ!!」

「もっ、桃太郎さん見て下さい!!よく見たらアレ、人に羽生えてますよ!!」

「鳥人…!?」

桃太郎と新八は驚きました。
鳥人というと、もう随分前に絶滅したと言われている種族なのです。

色鮮やかなこの少女の羽根は、どうやらキジのもののようです。
キジの鳥人の少女は、桃太郎の前に降り立つと、羽根をしまい、話しかけてきました。

「お前桃太郎アルか。」

「そうだけど。」

「やい桃太郎!その腰にぶら下げてる玉、私に渡すヨロシ!!」

どうやらこの少女も、桃太郎の銀玉が目当てのようです。

「お前ら卑猥な言い方すんじゃねェェェ!!つーかやっぱコイツかよ!!」

もう丁度いいから神楽でいいかな、みたいな。

「適当だなおい!!」

「どうするんですか桃太郎さん。それ渡しちゃったら船を借りるお金が…。」

「まぁ見てろ。キジはな…。」

桃太郎は何か秘策があるのか、にんまりと口端をつり上げます。
そしてわざとらしくこう言いました。

「あ、そういえばさっき酢昆布買ったんだけど俺あんまり好きじゃなかったんだよなー。」

「桃太郎ォォ!!それくれたら鬼退治手伝ってやってもいいアル!!」

「あ、そう?いや〜助かるわ、ホント。」

キジは酢昆布が大好きでした。

「普通はここできび団子なはずなんですけどね…。」
あんまり深く考えてはいけません。

「ですね。」

「私戦うの好きネ。相手が悪者だったら好きなだけ暴れられるアル。」

こうして、キジの鳥人・神楽が仲間になりました。

「鳥人やら猿族やら、何かそろそろエルフ族とかでてきそうだなおい。」

※それは無いです。
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