STORY
□大切なこと
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「ねえ、不二。」
「何?」
「不二ってさあ、手塚のことスゴーく気になってるよね!」
「な…なにさ!…急に!」
「うーん何か、いつも見てるって感じがしたからさ。」
同じクラスで部活仲間の菊丸は、おっとりしているが、時々鋭いところをついてくる。
殊、不二に関しては本能で感じているかのように、不二本人が意識していないことまで感じ取っている。
「…英二の気の所為だよ。僕は、みんなのことを見ているよ。人の長所は取り入れていかないとね。テニスでも何でも。その点手塚はお手本になることが多いから、自然と目が行っちゃうのかもね!」
「そうだにゃ!俺も大石お手本にしよう!」
(フウー助かった。英二が単純で(ごめんね英二)良かった…それにしても僕そんなに手塚を見てたかな…僕の気持ち気付かれたら手塚に迷惑かけちゃうからね、注意しなくちゃ…)
「なあ、手塚。」
「何だ。」
「そんなに不二が気になるか?」
「…!」
「いや、どうってことはないんだ…そうだよな、部長としては2の調子は気になるよな。うん、そうだよ。」
「なあ、大石…」
「何だ、手塚。」
「やはり部長は部員全員に公平でなければいけないな。」
「基本そうだろうね。」
「わかった。助かった。」
(…俺はそんなに不二をみていたのだろうか…部長が1人を特別扱いしてはいけないな。これからは気をつけなければ)