STORY
□手塚くんと乾くん
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「今の不二のリターン綺麗だったな。」
(身体が素直に反応している。)
「ああ、そうだな。」
(サラサラの髪がなびいてきれいだったな)
「不二の目を見ろ。」
(遊んでいるなあいつ)
「ああ。」
(綺麗だな笑ってても可愛いんだが、開いた目は綺麗なんだよな。あの目は俺だけを見ているんだぞ、ああみんなに言いたい)
「相手の目を見ろ。」
(まだ、負けてはいない目だ)
「うむ、嫌な目だな。」
(あいつ、不二を狙っているのか)
「勝負あったな、不二の勝ちだ。相手は負けた割には清々しそうだな。」
(格が違うということか)
「簡単に不二には勝てまい。」
(俺だって、不二には勝てないんだぞ。あの顔でニコッと、手塚好きだよなどと言われてみろ…たまらん)
「おお、手を差し出したな。」
(握手をもとめたのか)
「…」
(不二に触ろうって魂胆か、許せんな)
手塚はコツコツとコートに入っていくと、ひょいっと不二を担ぎ上げた。
「悪いが、俺の物なんでな。」
「不二の事になると、見境が付かないと、新しいデーターだな。」