遙か夢弐

□ツンツンデレデレツンデレデレ
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目の前で揺れるオレンジ色のもじゃもじゃに、うずうずうずうずしてた私はとうとう耐え切れなくなって手をのばした。


「! ……何をするんだ、お前は」


「だって右に左に揺れるんですもん、九郎さんの髪の毛!」



触りたくなっちゃう、と声をあげながら髪を指先で弄ぶと、眉間にしわを寄せた九郎さんが頭を振った。


「理由になってない!」



「ああ……っ」


歩調を早めた九郎さんに私はしゅんと肩を落とした。



「三つ編みとかしたかったのに…」


くすん、と鼻を鳴らすと肩をとんとんと叩かれた。



「?」



「私でよければ、三つ編みしてもいいよ」


にこにこと示された白龍の提案に、思わずぱっと笑みがもれた。



「え、ほんとにいー……」



の、と聞こうとした私の頭を、がしりとつかんだ、仏頂面の九郎さん。





―――――――


「少しなら、いい」


「え。ほんとですか!?」



「・・・・・・少しだけだからな!」



「ありがとうございますっ」



「・・・・・・お前が楽しいなら、いい」



(分かりにくい人)

2012/8/30

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