遙か夢弐

□かわいい子……
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とても綺麗な天海さま。




絹糸のような髪はもつれることを知らずまっすぐ長くさらりと揺れる。





優美な立ち居振る舞いは立場に相応しい。




色の違う両の瞳は神秘的で心を奪われそうになる。




触れられはしないものの、そっと抱き寄せる仕種をされて近づくと、どきどきと胸が高鳴った。





他の人々に恐れられていることは知っている。




でも私は、この孤独な人を愛しいと思う。














「ましろ、天海さまいない?」



「ああ? 天海様なら……」



「リョク!」



「……なに?」



 リョクの発言を強く止めたセキに私はどきりとした。




 私の知らないところで、何かが起こってたの?




 セキもリョクも言葉を濁して何も教えてくれなかった。




 だから私はやっと会えた天海さまにどこに行っていたのかを尋ねた。







「ああ……白龍の神子を、導きに行ってきたのですよ」





「白龍の、神子……」





 それは…誰?





 疑問に思った私に答えが示されるのは、もう少し経ってから。
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