遙か夢弐
□素直は美徳なれど
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「こいつ、俺の弟子でな。名無しさんっていう」
紹介されて、お師匠様の背中から顔を出すと、白龍の神子様と黒龍の神子様、八葉のみなさんがそこにいた。
「帯刀を守るのにいいかと思ってな。ほら、挨拶しろって」
背中をとんっと押されて私は前に出た。
緑の髪の美丈夫が小松様なんだろう。
「名無しさんと申します。精一杯務めさせていただきますので、よろしくお願いします」
「……名無しさんだね。よろしく頼むよ」
そして私と小松様の、奇妙な共同生活が始まった。
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