乙女ゲーム夢2
□愛しき独占欲
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髪をふわりと撫でられて意識が浮上した。
「ん・・・・・・」
「すまない。起こしたか?」
「レミィ、さん?」
頬を撫でられて視線を上げるとレミィさんが私を優しげな笑みで見下ろしていた。
「・・・・・・お帰りなさい」
「ただいま」
ふ、とレミィさんは目を細めて私の髪をさらりと梳いた。
「もう起きる時間?」
「いや、まだだ。もう少し寝てるといい」
「ん・・・・・・」
とろりとした優しい眠りがまた押し寄せる。
「今日・・・・・・」
「なんです?」
「オペラ座、行ってもいい・・・・・・?」
「・・・・・・どうして?」
「・・・・・・一緒に、ご飯、食べたい・・・・・・」
舌が回っていないような気がしつつそう言うと、頬に何かが触れる気配がした。
「・・・・・・わかった。けどラウンジから出るなよ?」
言い聞かせる声に私はこくりと頷く夢の世界に旅立った。