乙女ゲーム夢2

□本気かどうか
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ぱちりと目が覚める。




と同時にとてつもなく不機嫌な声とともに手をベッドに押さえつけられた。






「……おはよう。よく眠れたみたいで何よりだ」





「は? え? ちょ、何して……っ!」





「何って……君がちっともわかってないみたいだから」






「何を!?」






「俺に愛されちゃってるってことを」






「!!?」






おどけた様子も笑みもなくただ真剣に告げられた言葉に私は目を見開いた。








抵抗しようにも意外と力のあるこの人に適わないということはこれまでの経験で知っている。





でも悪あがきで抵抗していると、ぺろりと首をなめあげられた。






「……っ!?」




「俺を怒らせた覚悟はいいね?」





「か、覚悟って……っ!」





「……一条なんて候補に上らないくらい君に俺を刻みつけてあげる」






「緒方さ……っ!」






「君がいるから小説が生まれる。小説を書きたいから君といるわけじゃない」




「あ……」




「君の体は好きだけど、欲を吐き出したいから君を抱くわけじゃない。わかるね?」





「わ、かります……」




「よし。いい子だ」





よしよしと頭をなでるその手の温かさが初めて近く感じられて私はとてもほっとした。









(相乗効果)


2011/9/8
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