アリス夢

□ケスクセ?4
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「ふむ」
私は一つ考えた。



「ナイトメア様、仕事してください」

「嫌だと言っているだろうがっ」

「嫌でもしてください、今すぐしてください」

「休みなく働いているんだぞ、もっと労わったらどうなんだっ!?」

「俺だってもうずいぶん休暇も休憩もとっていません。お揃いですよ、だから大丈夫です」

「なにが大丈夫だっ?大体お前はな!」



……不毛。
すごぅく不毛。

これがここ最近ずっと続いている。ついでにナイトメアの偏食だって健在だ。

……どうにかしなくちゃ。

「ねぇ、一度お茶にしようよ。仕事だって煮詰まっちゃうでしょ?ずっとやりっぱなしだと」

「流石名無しさんだな!どこかの誰かさんとは大違い、だっ!」

「……はぁ」

とにかくグレイが大分疲れているのを何とかしてあげたい。

「ナイトメア、おやつよ。ケーキ」

オレンジ色のケーキを差し出す。

「でもね、ちょっと失敗しちゃって。マンゴーの風味が全くないの……それでも食べてくれる?」

「ぐ。……ああ、もちろんだとも!」

いまちょっと詰まった気がしたがご愛嬌だ。

いただきます、と口を開けるナイトメアを見ながら一人にやりと意地の悪い笑みを浮かべ、同じくケーキを口に運ぶグレイの口を塞ぐべく近寄った。


「「!」」


一口口にした途端顔色が変わるグレイとナイトメアに私はぎくりとした。まさかナイトメアにもばれたのだろうか?

「名無しさんッ……」
「名無しさん!マンゴーの風味はないがこのケーキはとても美味しいぞっ」

何かを言いかけたグレイを遮り、ぱあああ、と子供のように顔を明るくしてぱくぱくとケーキを口に運ぶナイトメア。



……やはり彼はそうだった。




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