遙か四

□運命という名の引力7
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「名無しさんさん、おはようございます!」




「・・・・・・おはよう、望美さん」



















景時さんも朔さんも戦に出て行ってしまって、一人心細く二人が帰るのを待っていた。


私には待つことしか出来なかったから。





やっと凱旋して帰ってきた景時さんたちに笑顔を向け・・・・・・新しい顔に首を傾げると、紫苑の髪を持つひときわ目立つその少女は私をじっと見つめ何かを探るように複雑な表情を見せた。それに戸惑う間もなく、彼女はにっこりと微笑んで「はじめまして」と言ったんだ。




白龍の神子。




この世界を救う救世主。





私と同じように現代からこの世界に来たというのに立場はまるで違って、役割もまるで違って・・・・・・私の劣等感をひどく刺激した。






眩しい。



望美さんがまぶしい。




綺麗な綺麗な女の子。




何の汚れもない、女の子。


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