遙か四

□胸の奥に咲く切なさの花
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「友雅さんが好きです・・・っ」















私を好きだと言ったその真っ赤な顔が可愛らしくて心が躍った。













誰かに対して執着したり情熱を傾けたりすることのなかった私が、衝動のままにその小さな体を腕に抱きしめ柔らかさに胸を高鳴らせ自分のものだと印をつけたくなった。




いっそ塗籠の中に閉じ込めてしまいたい。





そんな風に思う自分に自分自身驚いた。





「嬉しいよ……名無しさん」



耳元で名を呼ぶと耳まで真っ赤になった彼女がびくりと震え。












それさえも愛おしい。





しかし気持ちが通じあっただけで何もかもがうまく行くわけではないのだ、と私はこの年になって初めて思い知らされた。


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