乙女ゲーム夢4

□桜の花びらに導かれて
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「今日から新生活! ガンバロー!」




ぐっと拳を握って気合を入れる。



温かくて、切なくて、辛くて、でも愛おしい記憶と共に生きてきた。



これからも、ずっとそうして生きていくのだろう。








――――――いつか会えるかもしれない。







そう期待していないと言えばうそになる。





でも、会えたところで向こうが私を覚えているとも分からない。すでに恋人がいないとも知れない。




会いたいけれど、いっそ会わない方がいいのかもしれない。






最近ではそんな風に思うようになっていた。












今日から私は先生になる。




私立の薄桜高校。




男子校が女子生徒を受け入れだしたということだったんだけど、結局一人しか女子生徒が入らなかったそうで。でも逆に一人入ってしまったということで急きょ女性教師が探されたんだけどまさか学校側も入ると思ってなかったから対応に追われるわなんやで、たまたま就職にあぶれた私が拾ってもらえたというまさに「縁」としかいいようのない話。



面接してくれた学園長の後ろに後光が見えたもんね。





―――――どこかで見た顔なんだけどどこだっけなぁ、なんていう疑問にも駆られたけれど、結局謎は解けず。





「うん。縁を大事にして頑張ろうっと」

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