乙女ゲーム夢4

□溺愛!
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「わ、このワンピかわいー」




「あ、ほんとだ! 絶対名無しさんに似合うよ!」


「千鶴ちゃんにも似合うと思うよ? あ、お揃いとかどうだろ?」



「! いいかも……試着してみよ」



「うん!」



歳の近いお姉ちゃんがいるとショッピングも一緒に行けてうれしいなぁ、とこういう時に実感する。



「色どうする・・・・・・?」



「名無しさんちゃんにはネイビーの方があってるよ。千鶴ちゃんにはこっちかな」




「え…」


「げ、沖田先輩!?」



「・・・・・・げ、ってずいぶんだね。千鶴ちゃん」



にこーっと微笑んだ沖田先輩が千鶴ちゃんに凄む。でも千鶴ちゃんも負けじと私を背中に隠した。



「名無しさんに近づかないでください! 妊娠します!!」



「やだなぁ、ちゃんと避妊するってば」




「あのぅ、ここ服屋さん・・・・・・」



「避妊とかそんな問題じゃないですし! 沖田先輩に名無しさんはもったいないです!」



「どうして? 大切にするよ?」



「彼女たくさんいるくせに!」



「心外だな・・・・・・僕は名無しさんちゃん一筋だよ」



「お、沖田先輩・・・・・・」



ぽっと頬が赤らむ。
そんな風に毎回まっすぐに気持ちをぶつけてくれる沖田先輩のことが実は気になってたり・・・・・・。

まぁ千鶴ちゃんが全力で私を守ろうとしてくれるからあんまりまともに話せたことはないんだけど。




「僕もそのワンピース、似合うと思うよ。ドレープも、胸元でしぼってる感じもかわいいよね」



目元を和ませて「かわいい」なんて言われると勝手に頬が赤らむ。

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