乙女ゲーム夢4
□愛しの婚約者
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「ねぇたえちゃん」
「何よ? 無駄口なら聞かないわよ、あたし忙しいんだからっ」
「玄関先でそわそわしてる雅様、何してるんだと思う?」
「ええ?」
怪訝な顔をしたたえちゃんの腕を引いて窓際に二人並んで階下を見下ろす。
「・・・・・・確かにそわそわしてるわね」
「でしょう? さっきからずっとあんな感じなのよね」
「……でも私たちには関係ないじゃない。そんなのよりも仕事・・・・・・」
「うーん、でも私気になるから聞いてくるね!」
「え? ちょっと! ちょっと仕事は!?」
「ちゃんと後でやるからー!」
「もうっ!」
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