乙女ゲーム夢

□詐欺だ!
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「えええええええええええええ!!!」











「……そんなに、おどろきましたか?」




 私の叫び声にじゃっかん体を引きながら柊さんがふしぎそうに首をかしげた。









 だってだってだって……っ











「に、28でしょう?」









 わ、若い……







「……だって流聖さんは30歳じゃないですか!? ……レイさんと同じ……」
















 見えない、って言ったら悪いかもしれないけど、正直35歳ぐらいかなー、とか思ってた……。





 まじまじと見つめると、彼はめずらしくすこし不服そうな顔をした。







「失礼ですねえ……その反応。私が若いことはご存じでしょうに」






「……」






 さらりとセクハラ発言するのはやめてほしい。







 たしかに、若いなぁ、って感心はしてたよ? してたけど!







 まさかほんとにこんなに若いなんて詐欺だと思う!












「……ところで私のことはいくつだと思っていたんです?」




「……」



「聞いていますか? 名無しさんさん?」



 なんでそんな風に思ったのかな?



 若く……見えないって言ったらそうなんだけど、おじさんくさいってわけでもないし……でも流聖さんよりも年上に見えるし……?




「あ、そっか!」





 私はパン、っと手を叩いた。




「……なにがです?」














「服が変なんだ!」













 そっかそっかー!


 だってそうだよね。柊さんの服装って、28歳の人が着る服じゃないよね! 私服はシンプルでかっこいいんだけど、スーツとかはスカーフの柄が派手でおじさんっぽく見えちゃうんだ! 柊さんだから似合ってるけど、でもそのせいで年上すぎに見えちゃうんだ、そっかー!






 なんだかすっきりして、顔がほころぶ。
 にこにこしながら柊さんの方を見て……ぎくりと固まった。



 あ、あれ?







 なんだか……怒って……る?








「……なるほど、そんな風に思っていたんですねえ」








「え……」


 にこやか、というか凄みのある笑顔で見られて背筋をいやな汗が伝った。



 な、なんで……私変なこと言った!?



「あの……わ、悪気があったわけじゃ……っ」




 ないんですけども!





 私の言葉に、柊さんはこれはもう楽しそうに……青筋を作りながら微笑んだ。







「!!?」






「言い訳は、あとで聞きますよ。……言えるだけの元気が残っていれば、の話ですけれどもねえ」



 ぎゃーーーーーー!!!

























(「うわぁ……名無しさんさんって勇気あるよね」)
(「天然が入っているな」)
(「でも店長にあそこまではっきりと物が言えるのは大したものだと思うぞ?」)
(「地雷踏んじゃってますけどね」)
(「で、でも、柊店長の服装って、個性的
でいいと思いますよ? おしゃれですしっ」)
(「……いいんだよ、奏ちゃん。フォロー入れなくっても」)
(「まぁ、実は俺たちも思ってたことだしねー」)










「なにを、思ってたんです? 亞沙斗?」



「「「ッッッ!!!」」」

10/03/05

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