乙女ゲーム夢
□ゆきさんと花屋さん3
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「あ、あの。私、」
「ごめん、はるかちゃん!ひとりでほっぽり出しちゃって!!大丈夫だった?あ、服乾いたよ〜!!」
「結城さん」
彼女のほっとしたような顔。ゆきさんの出現に安堵したのは私だって同じだった。
しかし、ゆきさんに助けを求められるのはもう私の役ではないのだろうと思い知る。
「……おはようございます」
「あれ、名無しさんちゃん?え、もうそんな時間!?」
慌てるゆきさんの視線は彼女へ向かう。
別れの時間を嘆く。
……私の居場所が、なくなってしまう。