短い小話+ブラコン夢
□宜野座伸元
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「・・・・・・よーく聞いてね。色相が濁ろうが、犯罪係数が高かろうが、どうだっていいのよ。だって私はエリートの宜野座伸元でも、監視官の宜野座伸元でも、潜在犯の宜野座伸元でも、執行官の宜野座伸元でも、あなたがあなたであるのなら、あなたのことを愛し続けるもの」
腕の中で震えた体をぎゅっと抱きしめる。
「私があなた以外を見ることはない。あなたがあなたであるのなら、私はあなたのことを愛したままよ」
「・・・・・・愚かだ」
「愚かでもいいわ。だって、伸元のこと、大好きだもの」
「・・・・・・俺も」
「うん?」
背中に縋るように腕が回される。
「俺も・・・・・・お前のことが・・・・・・」
わずかに伸びた背筋。
耳元に囁きこまれた声に、言葉に、笑みが漏れた。
(愛してる)
2014/11/1