遙か夢参
□外人恐怖症
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これまでの人生、幾度となく凍りついては瞬や都やゆきに解凍してもらって、彼らがいなくなってからは友達に解凍してもらって・・・・・・英会話の授業のたびに泣きそうになっていた私は、自分の人生を呪った。
江戸時代にタイムスリップして、鎖国してるんだし外人に会う回数はほとんどないだろうと・・・・・・そう思ってたのに……っ!
「初めまして、可愛い人。私はアーネスト・サトウと言います」
――――ピシリ。
金色の髪の、おとぎ話に出てきそうな王子様の風貌をしたその人に体が固まった。
でも流暢な日本語に少し安心する。
これなら、私がカタコトになってしまっても喋れるかもしれない。
そう思った瞬間ぺらぺらと英語で話しかけられて脳内までフリーズしてしまった。
―――――私は外人恐怖症だ。