乙女ゲーム夢３
□魅入られて
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「あの人、すごくかっこいい！」
友人であるゆきが頬を染めているのを見て、私は首を傾げた。
「恋に落ちちゃった？」
「落ちるでしょ！ 名無しさんは？ 落ちない？」
「うーん、かっこいいとは思うけど……恋には落ちないかな。だって一目惚れとか柄じゃないし」
きゃあきゃあ言うゆきをそのままに、私は眉間にぎゅっとしわを寄せたその人を見た。
確かに上背もあるし清潔感もある。
長い髪も綺麗だし……目鼻立ちも整っている。
「まぁ、かっこいいはかっこいいんだろうけど」
人の好意をむげにする人でないこともわかったし、いい人なんだろう。
興味ないけど。
「さーて、仕事仕事」