乙女ゲーム夢3
□彼岸花
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数週間前、原田さんに告白された。
好きだ、と。
傍にいてほしい、と。
泣きたいくらい嬉しくて。
でも泣きたいくらい、切なくて。
私はその想いに頷けない。
その想いに応えることが出来ない。
私だって好きだ。
傍にいたい。
でも。
ごめんなさい。
そう返した私に、原田さんは困ったような悲しいような笑みを浮かべた。
好きな奴がいるのか、と問われて頷くと原田さんは幸せになれよって言ってくれた。
それがどれほど・・・・・・どれほど悲しくて切なかったか。