その他夢2

□すこしの勇気
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ぴゅーーーっと夏目のところに走って行った名無しさんの姿を追っていると、彼女が夏目に笑って何かを訪ねて夏目も何かを応えて・・・・・・そして楽しそうに名無しさんのことをぎゅっと抱きしめた。




「…」



「ちょっと眉間にしわ、寄ってるわよ」




「!」




指摘されて、はたと自分の眉間を触ると確かに若干凹んでいてばつが悪かった。



「わり…」


「私に謝るんじゃなくて名無しさんに告白しなさいよ」



「え。お前どーして知ってんの?」



うわエスパー? って呟いたら本の角で頭を叩かれた。



「分かるわ! あんたみたいな汚い男に名無しさんを取られるなんて腹立たしくて仕方がないけど!! ・・・・・・でもあんな顔見たくないもの」




少し視線を伏せた野ばらの姿。





こいつ、本気で名無しさんのこと好きだもんなー…。




よしよしと頭を撫でると全力で叩き落とされた。





「あんたって馬鹿なの!? それが不安にさせる元だってどうしてわかんないわけああもうばっかじゃないの!? なんでこんなバカに私の名無しさんを奪われないといけないのよーーーー!?」



「あー、わりわり」



軽く謝ってふと視線を上げるとこちらを見ていた名無しさんと目が合った。



おう、と軽く手を上げるつもりだったのにひどく悲しそうな顔をして目を逸らされて・・・・・・こっそりと凹んだ。






「・・・・・・確かに、そろそろ潮時だよなぁ」



幼馴染の枠を超えないといけないときが来たんだろうな。

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