遥か夢
□籠の鳥にはできないから
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「銀ー、今日もダメ?」
「申し訳ありません、名無しさん様。泰衡様から神子様たちのお世話を一任されておりますゆえ」
「そっか……。いいんだ、ありがとう」
銀は忙しい。
神子が、九郎さん一行が、平泉に落ち逃れてきたから。
「……私にできることは、ないんだよねぇ……この平泉で……」
あるとすれば、最後の日に、泰衡さんから離れないことぐらい、だよね。
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