遥か夢
□空からのおとしもの
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「ぎゃん!」
い、いったい!
めちゃくちゃ痛い!
なんなのよ、今のは!?
は、鼻うった……
「ずいぶん面白い登場の仕方をするね、姫君?」
「え?」
声をかけられて顔をあげるとそこにいたのは……すごいきれいな顔をした……男の子?
同じ年ぐらいかな?
でも……なんでそんなスパッツはいてるんだろ?だって男の子だよ?すね毛……いやそんな夢のないことは考えないように見ないようにしよう!
「……いま失礼なことを思わなかった?」
「いやごくふつうのことを考えてみただけです」
そりゃ17,8の男の子ならすね毛もしっかりはえるよね!薄そうだけど。ってすね毛が薄いってことはいつか頭の方も……いや、やっぱやめた。そんな夢のないことばっかり思いつかなくてもいいよね、私!
「ふぅん?まぁいいや。ところで姫君」
「はい?」
姫君って柄でもないんだけどなぁ……
「どこから来たんだい?」
「へ?」
どこからってそんなの決まってるじゃない!
なんて思って。
でもそれがまっとうな問い掛けだったと気づくのはあと20分ぐらい後のこと。
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