遥か夢

□女の子の日
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「!?〜〜〜〜〜〜〜〜っ!!」






朝起きた瞬間に嫌な予感がして、私は布団を捲りあげた途端に声にならない悲鳴を上げた。


「あれ〜?おはよう、名無しさんちゃん。よく眠れ……?」



「!?で、出てって〜〜〜〜〜!!!」



「!?ちょちょっと名無しさんちゃん!?」



枕やら何やら手近にあったものを後先考えずに部屋を覗きこんできた景時にぶつけた。





「もうやだやだやだよぅぅぅぅぅぅ!!!来ちゃったぁぁぁぁ……」



「いったい何事なの!?名無しさん!?」
「朔ぅぅぅぅぅぅ……」


騒ぎを聞きつけ飛んできた救いの女神に半泣きで手を差し出した。最初は事情が呑み込めずにいた朔も名無しさんが泣いていることとその場に蹲って呻いている自分の兄を見て早合点した。





「兄上!? 何をしたんですか!! 正直におっしゃい!!」




般若のような形相で腰に手を当ててお説教モードに入った。


「え? ええっ? お、俺かい!?」

「兄上以外に誰がいるって言うんです!?」

しかし。

「さ、朔、違うのぉ……か、景時さんは向こうに行ってて下さい!!」



顔を真っ赤にしてそう言う名無しさんに景時は納得がいかないものの、大人しく肩をしょんぼりと落として歩いて行った。


「で、一体どうしたというの?」


「ぅぅ……実は……」

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