遥か夢

□銀色の獣の上にトリップ?
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つか私もいい加減この人から降りればいいんだよね、そうだよそうだよ。


……………



「あの」


「………なんだ」

「いやなんだじゃないです離して下さい」

「…………」


いやそこ面倒くさそうにするとこじゃないですから。

腰から手を離して下さい。

どけません。

これけっこうかなり恥ずかしい体勢なんですって!
体全部押し付けてるし!
腕を男の人の顔の両側に突っぱねてちょっと浮かしてるから腕ぷるぷるしてるし!


この格好ってあたかも私が貴方のこと押し倒してるみたいじゃないですかぁ!?


私だって花も恥じらう…………はもう過ぎたがまだ若いんだぞ!あんまり油断してると食べちゃうぞ!……あれ?今のは乙女にあるまじき発言か?


いやしかし。


この男、ホントに綺麗……なのに美人な男なんて表現が当てはまらないのはその瞳の鮮やかさのせいか。






その瞳に、囚われる…………







「おおぃ、知盛…………っと、わり、お邪魔だったか……」
「!?」



新打ち登場



が、回れ右して再び出て行こうとしてる。


「ちょっとまったぁ!」
「!?」


のを、呼び止めてみた。


「あ〜……わり、俺人の情事に加わる趣味は」
「馬鹿も休み休み言え」


精悍な男前のくせして何言い出すか!
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