遥か夢
□景時時々眼鏡
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鼻の頭がこつんとぶつかるくらいには近い。
息がかかる。
「どう、かな?」
くすりと笑みを唇に佩きながら問うその瞳は獰猛で、いつもの軽い彼からは想像だにしないほど艶やかな顔をしている。
……こんな顔が、好き。
そんなことを思いながら名無しさんも唇に笑みを乗せる。
「そうね……もうちょっと近づけば、見えるかも」
くすりとお互いに笑って、どちらともなく口づけた。
なんとも甘い口づけを。
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