乙女ゲーム夢3
□亭主関白
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「飯、風呂、脱げ」
見事に威高々と放たれた要求にイラっとしながら、私は笑顔で机の上を指し示した。
「ご飯、出来てるよ」
「一々言わなくても見ればわかる」
ふん、と鼻をならした蘭丸さんに再び、イラッ。
亭主関白ですってばかりに振る舞われても苛立ちしか生まれなかった。
ていうか最後おかしいだろ。
「ご飯にするお風呂にするそれともうふふ」ってのは女子のセリフだったはずじゃ?
人が作ったご飯を至極美味しそうにぱくぱく平らげお風呂に向かう蘭丸さん。
「おい着替え」
それくらい自分でしろよって突っ込みはしない方が精神的に優しいはずだ。
イラッ。
蘭丸さんがお風呂に入ってる間に食事の後片付けをする。
あーやっと終わった。
やれやれと肩をぽきぽき鳴らしていると蘭丸さんがお風呂から上がってきた。
着替えを要求しときながら腰にタオルを巻いただけの姿に三度イラッ。
お風呂上がりの水を差し出すと美味しそうに一気。
「おい脱・・・・・・」
「そろそろ黙れ」
ぺちりと頭を叩いて黙らせてみた。
(亭主関白)