その他夢

□小猿と鬼教官の恋物語5
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「よーし、全快!」


スーツを着てピースを作る私に、郁と麻子が呆れた中にも安堵を秘めて笑った。


















「あんたはやっぱり元気じゃないとね」





「うんうん。元気な方が名無しさんらしいよ」




当たり前のように心配して、当たり前のように復帰を喜んでくれる友人たちに私は満面の笑みを向けた。




「……あ、堂上教官にお礼言いに行かないと」



「堂上教官にぃ?」




胡乱な目をする郁に私は苦笑した。





「すごく看病してもらったんだ」





半分ほんとで半分は嘘。



とても嬉しい言葉をもらったあの後、私はわんわん堂上教官に抱き着いて泣いてしまったんだ。





思い出すと気恥ずかしくてこそばゆく嬉しい、そんな記憶。




熱がぶり返した私をかいがいしくお世話してくれたのも堂上教官だった。





……好き、だな。





自然と心の中で呟いて私はかっと頬が熱を孕むのを感じた。













ど、どこの乙女!?









「そういえば笠原、まだあんたの王子様見つからないの?」





「うーん……どこかにいると思うんだけど」





「あ、前言ってた高校のときに会った王子様?」





「そう! すっごいかっこよくてりりしくて素敵だったんだ!」







キラキラした笑顔を向けてくる郁をかわいいと思う。









「……出会えるといいね、郁」








「うん! ありがと!」

郁も恋をしてるんだなぁ……。







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