その他夢

□小猿と鬼教官の恋物語3
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「……なんでお前がここにいる?」

ひくりと頬を引きつらせて眉間にしわをよせた教官に私はびくりと肩を竦めた。












「俺が呼んだんだよ。お酒飲みたいけど女子寮じゃ飲みにくいって言ってたから」





弁護してくれる小牧教官が神様に見えて、私はこくこくと頷いた。




私の隣で手塚くんが「お前許可取ってなかったのかよ」と顔をしかめているのを、「いいじゃない」となだめつつ私はおずおずと堂上教官に缶ビールを差し出した。






「……そもそもここは俺の部屋なんだがな」






なんで俺が風呂に行ってる間に先にやってるんだ、と憮然としながら缶ビールを受け取って堂上教官はベッドにどかりと座った。





ぐいっとあおってごくごく飲み始めた堂上教官の喉仏が上下するのを見て、男の人だなあと思いつつ自分も缶チューハイをちびりと飲んだ。





「大体、女子が一人夜中に男の部屋に来るっていうのも考えものだぞ。男子寮だとなお悪い」







「堂上教官って、硬派ですよね」





「そこは紳士って言ってあげてほしいな」







むすりとしたまま言い募る堂上教官に手塚くんと小牧教官が言葉を重ねる。






口を開いたらまずい気がして私は黙ったまま缶チューハイをまたちびりと飲んだ。

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