その他夢

□小猿と鬼教官の恋物語2
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まさかのタスクフォースに配属されて。



座学の復習をしていてわからなかった場所を堂上教官に教えてもらっていたときに、ふと思い出して私は顔を上げた。







「そういえば、聞きましたか?」





「何をだ?」





「郁が手塚くんに付き合わないかって言われたって」






手元の教科書に視線を落としていた堂上教官の表情がぴくりと動いた。




それを不思議に思う間もなく彼は返答した。






「柴崎に聞いた」





「郁がすごく戸惑ってました」





世間話をするようにくすくすと笑う。




人をダシにしているようでいけないと思いつつ、郁の混乱っぷりを思い出すとやっぱり面白い。






「いいですね、青春って感じで。私も恋がしたいです」





「……」





ぽろりと漏れた自分の言葉にかっと頬に熱が上る。




は、恥ずかし……っ!

何言いだすの自分!?








「う……今の忘れてください」






勉強に集中しようと俯いた頭をぽんぽんと撫でられた。





「!」






「そのうち、するだろ。お前だって」







そっと見上げると、堂上教官はさっきと同じように教科書を見ていて、私は小さく問いかけた。







「・・・堂上教官は?」







私の問いかけに驚いたように、教官が教科書から視線を上げた。








かなりの至近距離で目が合って、どきりと胸が鳴る。







「俺は……」














「あれ、名無しさん勉強見てもらってるの?」




「……っ!」





突然の小牧教官の訪れに私の頭に置かれていた手がぱっと離れていって、なんとなく寂しくなった。





「……ごめん、俺何か邪魔したかな?」





「そんなわけないだろう、ほら、早く質問しろ」





「・・・なんか変だなぁ」





「気にするな!」







小牧教官と堂上教官がじゃれあうように掛け合いしているのを見ながら、私は自分のノートに目を落とした。













―――――さっき、小牧教官が来なかったら堂上教官はなんて答えてくれてたんだろう?






2012/5/19
 

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