その他夢

□嫉妬
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 自分の部屋から出るとそこにいたのは前の仕事で一緒だった面々で。なんで勢揃いしてるんだろうと思いながらも目に入った光景に、自分の眉間にしわがよるのがわかった。





「僕はすこし出てくる」





「ご一緒しますわ」




「いえ結構。ごゆっくり」





 ……するりとナルの腕に回された真砂子の手。




 美男美女のカップルの出来上がりに私はむっとした。




「あれ、名無しさん? 休憩? お茶淹れようか……」




「ううん。いい。ありがとう」




 ナルが真砂子を避けている理由も真砂子が強気でいられる理由も知ってる。でも気分はよくなくて。
 ナルの恋人は私なのに、と思う。





 どこか物言いたげなナルの視線に気づかないふりをして私はすたすたとリンのいる部屋に向かってノックもなしにドアの向こう側に滑り込んだ。



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