__18

□見初めて
1ページ/2ページ


容姿は十人並み、体型はぽっちゃり、性格は平凡。
そんな私なのに……





「お前は俺の嫁だ。俺が決めた。光栄に思え」




どこまでも俺様な東金千秋とか言う人に求婚されてあれよあれよといううちに私たちの結婚は親同士と東金さんの間で固められてしまっていた。





いやいや、私の意見もきいてよ?!





結婚式はお互い高校を卒業してからで、籍はすでに入ってて(私書いた覚えないんだけど!?)今日から何故か一緒に暮らすことになりまして。





そしてなぜかさっそく押し倒されております。




















「いやいやいや、ちょっと性急すぎやしませんか!?」



「これ以上何を待てって言うんだ?」



ぺろりと首筋をなめあげられてぞわりと寒気が走る。


「わ、私の心の準備とか!?」



「十分しただろうが」



「足りません!」



「却下。俺はもう待ちくたびれてるんだ」



「ん……ん、ふぅっ?」



息もつかせてくれない口づけに私は荒い息をもらした。



「は……息を止めるな。鼻でするんだ」



「んふっ、ふぁ」



奪うように舌を絡められ、一分の隙間もないほどに唇が押し付けられる。どんどんと深くなる口づけにめまいがしそうだ。



口内のいたるところを舌でくすぐられ、舌を絡められる。なんだか生き物が口の中で暴れ回っているような感覚に背筋が震えた。



「んぅ、ん……!」



……濡れた音が寝室に響く。
耳までも犯すその音に、鈍い私もようやく危機感を感じた。





……何より、下腹部を震わす甘い痛みに……。





―――なに、これ……?





「!」



不意に胸元をわしづかまれる感触に、びくりと背中がしなった。服の上からその感触を確かめるように揉み、そして指先でなぞり何かを爪でひっかける。




「やぁ……っ!?」




唇が離れて息が出来るようになったのに息が荒い。



「ここ……服の上からでもわかるぐらいに尖ってきているな? ほら……わかるか?」



「やぅっ! い、た……っ」



千秋が見せつけるように無理やり服の上からその小さな盛り上がりを爪でつまみあげた。
鋭い痛みと甘い感覚にどうしていいか分からなくて混乱する。




……お風呂に入っているときくらいしか立ちあがっているのを見たことがないその場所。そこを会って間もない男につまみ上げられている。されるがままの自分自身に、羞恥に涙があふれ出た。




「……泣くな。まだこれからだぞ」




「やだぁ……っ」



何がこれからなのだろう? もうすでに自分の想像を超えていると言うのに。













「や、やめっ! 重いですからよしてくださいっ」




「まあ、軽くはないが」



「っっっ!!!」



ぽっちゃりしているのが悪いことだとは決して思わない。だが、こうして情事を行うのだとすると自分の体についた余分な肉が気になって仕方がない。太腿を千秋に肩に抱えあげられ、体勢も恥ずかしければ自分の足が重いのではないかと気になってしまう。身体を折り曲げられているせいでお腹のお肉が二重になっているのも非常に恥ずかしい。




「だ、から……やめてくださいと、言ってるのに……っ」




恥ずかしい恥ずかしい恥ずかしい……っ!!


真っ赤になって涙を流す私の頬に口づけると、千秋は欲情した瞳で艶やかに笑った。



「誰が嫌だと言った? 俺は、お前のやわらかな身体が気にいっている」



「え? ひゃうっ」


ぐいっと両の胸をわし掴まれる。ぐにぐにと千秋の力の加減で形の変わる大きな胸に羞恥を煽られた。恥ずかしさに目をそらすと、強く顎を掴まれる。



「目をそらすな。見ろ」



「っ」



なんて辱めなんだろうか。
千秋の長い指がきゅっと赤く熟れた胸の突起をつまみあげる。ぴくりと腰が震え、下の口が濡れるのを感じた。




「お前は太っていることを気にしているようだが、俺はお前のふくよかさが気にいっている。見ろ、この胸の柔らかさを……」





「あっ……う、んん……っ」



声を上げまいと口を閉ざすと、それをこじ開けるかのように愛撫が激しくなる。





「足も、尻も……俺好みだ。さぞや抱き心地


がいいことだろう……」

そう言いながら千秋の手は私の体を撫でながら下へ下へと下がっていく。そして足の間へと指をのばした。固く閉じた花弁の間をそっと開いてそこの具合を確かめると、ぬるりとした感触とともに中から溢れ出る蜜を感じた。



「まるで俺に触られるのを待ってたみたいだな」



熱いその場所に一人笑みを深くすると、千秋は蕾の上についた突起を押しつぶした。



「ひぁぁぁぁっ!」



「なんだ……とろとろに熟れて俺を待ちわびてるじゃないか。下の口の方がよほど素直だな? ん? 名無しさん」




「あっ、やめっ! そこ、さわんないで……っ!」



「聞けないな。……ほら、ぱくぱくと口を開けて待ってるじゃないか。俺の指を? それとも、俺を?」



千秋の指が突起をかすめて固く閉じた花弁をさらにこじ開けていく。



「い、た……っ」




わずかに眉をしかめた私に一つ口づけると千秋は中をぐるりとかき混ぜながら小さな突起をこりこりと親指でつぶしてみせた。



「やぁああん! ひ、あ! それ……っ、それこりこりしないで……っ!
 おかしくな……っ」、




「減るものじゃないだろう? おかしくなってしまえよ」



「やめ……っ、ほんと、だめで……ひぁんっ」



「ここがいいのか?」



次第に泡立ちながらぐちぐちと音が立ちはじめた。耳を塞ぎたくとも手ですら気持ちよさにふるふると震えている。


……そう考えて私は愕然とした。




……気持ちいい?



初めての情事で快楽を得ているというのだろうか。



徐々に徐々に陰部から漏れ聞こえる音はぐちゃぐちゃと激しくなっていく。初めてであれば指一本の挿入ですら辛いはずなのに、内部から溢れる蜜が潤滑油となってスムーズに抜き差しされる。




「ふ……ぐしょぐしょだな。そんなにいいか?」



「いわな……で……っ」



恥ずかしさで死んでしまいそう……。



「知ってたか? 俺の指はすでに三本入ってる……」




欲情に濡れた声が耳元で囁き、私の内部に侵入した指が中で幅を広げた。



「きゃあんっ」


ぎちぎちと中を広げる動きに恐怖を感じて、ぎゅっと目を閉じた。すると突然一気に三本の指が引き抜かれた。




「っ!!!」



もう、これで終わり?




今まで限界まで広げられていた膣口が締め付けるものを失ってぱくぱくと口を開く。安堵と同時にどこかさびしさを感じながらほっと息をついた。けれども次の瞬間ひゅっと喉が鳴った。ひくつき何かを求めるその場所に熱いものが擦りつけられ、腰がびくりと跳ねる。



慌てて目の前の男を見上げると彼はにやりと口の端を釣り上げた。





「終わりかと思ったか? ……そんなわけがないだろう?」




乱れ顔にかかった髪が色気を醸し出している。



その色気にあてられて、私はくらりと眩暈を覚えた。






「や、やだ……や、め……」



「それは聞けない相談だな」




「ち、あき……っ!」

「!」




秘裂に押し付けられた熱いくさびがぴくりと震えた。
名前を呼んだことで目を見開き驚いた千秋は、すぐに苦々しい顔をしてするりと私の頬を撫でた。




「……この状況で名前を呼ぶなんて……わかってやっているのか?」



「え?」




さきほどまでは確かにあった余裕が吹き飛んだような顔をして千秋はきょとんと首を傾げた少女を見つめた。




「……わかってないみたいだな。この、小悪魔め……!」




「ひぁう……!」



ぐちゅりと音をさせて、狭い道をこじ開けるように大きなくさびが中心を押し広げて入ってくる。入り口が悲鳴を上げている。いかに濡れている、ほぐしてくれたと言っても初めて異物を受け入れるその繊細な場所はぎちぎちと広がり懸命に彼の形に対応していく。


「く……う……!」



千秋も苦しそうな顔をして腰を押し進めてくる。



「い、たぁ……っ!」



痛みと苦しさでまなじりに涙がたまった。




「ふ……! ほら、入ってるの……見えるか?」



「!」




この人はなんて恥ずかしことを聞くのだろう。
ただでさえ自分の見苦しい身体が丸見えのこの体勢は恥ずかしいと言うのに、さらに結合部まで見ろと言うのだろうか。
ばっと目を背けると、痛いほどにあごをつかまれる。

「あ……」



「顔を背けるな。俺を見ろ」

苛立ったように千秋はそう言って、ゆっくりと腰を引いた。秘部からは何かがずるりと引き抜かれる感覚が……そして視覚からは自分の股の間から徐々に姿を露わす赤黒いくさび。



「ひ、う……」



いやだ。恥ずかしい。
そうは思っても視覚からの刺激が強いために、腰がぴくりと震えてしまうのを感じた。



「なんだ……喜んでいるじゃないか。ほら。こんなに……溢れて来たぞ?」



「いやぁ……っ」



わかっている。蜜があふれでたのは自分でも気づいていた。それでも、見ないふりをしてほしかったのに。千秋はわざと見せつけるように結合部を擦り指に蜜を絡め見せつけてくる。



「ふあっ! あんっ」


「ここも……ここも。全部俺に食ってくれと言っているように赤く色づいている……キレイだ、名無しさん」



なんで……どうして愛しげに言うのだろうか。
なんだかそれが不思議な気がして、涙ににじむ視界で彼をとらえようとした。けれども。





「あああああ!」



一息に突き入れられ激しい抜き差しが始まった。



「く……ふ……」




ぐちゅぐちゅといやらしい音がくり返し耳に響き、自分と彼の荒い息次の音が聞こえてくる。五感すべてで犯されているようだった。破瓜の痛みに顔をしかめていると、どこか申し訳なさそうな……それでも満足した顔の千秋が私の唇を優しく奪った。慈しむような、なだめるような舌の動きに腰が疼く。





―――な、んで……っ。



心地いいと思ってしまった。




「お前の中は……熱くて狭い。ぎゅうぎゅう俺のことを締め付けているぞ……っ!」




「あうっ! あっ、はぅ……っ! んー……!」





激しい抜き差しに気をやってしまわないようにするので必死だった。どうして彼は自分を抱くのだろうか。どうしてかなでや他の綺麗な人たちじゃなくて自分なのだろうか。とめどない考えが白く染まった思考の中に浮かんでくる。


「……っ、考え事だと? この俺に抱かれているのに?」


「んぁ……っ!」




視界の中で内部に深く埋め込まれていた楔が一気に引き抜かれ、ぶるんと飛び出した。千秋の腹につかんばかりにそったその赤黒い一物に、今更ながら恐怖が湧き上がる。



「や……」



大きい。
そんなものが自分の中に入っていたのか。



……まるで凶器じゃないか!



そうは思うものの、微かな灯りに照らされた彼の裸体は美しい芸術品のようだった。他の男が全裸で一物をこれほどまでに高ぶらせている姿は醜く滑稽だろう。けれども彼がそんな姿でいると、至高の芸術品のようなのだ。思わず魅入られる。



「覚えておけ……っ! お前を抱くのは今後、この俺一人だ!」



「ち……!?」



突然体を軽々と抱えられて月明かりを部屋の中に取り込む窓際に連れて行かれた。


「ふわ……」



重いだろうにそんなことを微塵も感じさせずに私を運んだ千秋に素直に感心してしまった。けれどもそんな余裕は次の瞬間に消え去る。



「あっ」



ぐいっと上半身を窓ガラスに押し当てられた。



「つめた……っ」



押さえつけられる自分の重みで胸が平べったくつぶれ窓ガラスに張り付く。



「何をするんで……っ!?」



再び足の間に押し当てられた灼熱のものに私の思考が固まる。


え……?


終わったんじゃなかったの?



「覚悟しておけよ? お前は俺だけを見てればいいんだ」



「やぁああ!?」



ずん、と腹の底を突くように彼のものを突き刺された衝撃でさらに窓ガラスと密着してしまった。でもその冷たさよりも後ろから突き入れられる衝撃に意識の全てを奪われる。



「あぅっ! あっ」



腰をしっかりと掴まれたまま何度も何度も抜き差しされてこすれた部分から甘い疼きが湧き上がる。後ろから疲れるという獣の交尾みたいなセックスに眩暈を感じながら、それ以上どうすることも出来ずにされるがままに揺らされる。




胸も下の突起も指で嬲られながらぐちゅぐちゅと抜き差しされる激しい性交に目の前が真っ赤に染まる。


「ほら……っ! お前は…ここが、いいんだろう……っ!?」





「ん――――っ!」




奥まで突き入れられたことで目の前が真っ白になって私は絶頂を迎えた。







思い切りぎゅっと締め付けたせいか千秋も小さくうめいて熱い飛沫を私の中に吐き出した……。

.
次へ

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ