その他夢2
□あれもしかして
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「えーと・・・・・・私ね、ずっと気になってたことがあるんだけど……」
宿屋で部屋が二部屋しか取れず、三蔵と八戒と同じ部屋になった私はずっと気になっていたことを訊くべく口を開いた。
「…」
「何ですか?」
目を上げて先を促す三蔵と、三蔵の世話を甲斐甲斐しくやきながら首を傾げた八戒に私は疑問をぶつけた。
「三蔵と八戒ってデキてるわけじゃないんだよね?」
「・・・・・・」
「・・・・・・」
ごん。
「いたっ」
容赦のない三蔵の拳骨が頭に振り下ろされた。
いつもだったら諌める八戒も今回ばかりは頭が痛そうに眉間を揉みこんでる。
「いたー……っ」
「てめぇがおかしなこと言うからだろうが」
「おかしくないよー! だってすごく仲いいじゃない・・・・・・それに三蔵ってば女っ気ゼロだし」
ぷくん、と頬をふくらませて抗議すると三蔵の頬がひくりと引きつった。
「・・・・・・ほぅ?」
低くなった声に「あ、やばいかも」と頭の中で警鐘が鳴った。
「あ、あー! 私ってば用事思い出し……っ」
「逃がすか! …おい八戒」
「はい、なんでしょう?」
「出て行け」
「もちろんです」
「え、ちょ、八戒!? 助け……っ!」
「これに懲りたらそんなバカげた妄想、慎んでくださいね。二度と」
「・・・・・・!?」
お、お、怒ってらっしゃる!?
なんで!?
どうして!?
凄味のある笑顔を残して部屋を去った八戒の背中を冷や汗を流しながら見ていると、後ろからがしりと首根っこを掴まれた。
「そんなに俺が女相手に興味ねぇのか気になるんなら・・・・・・体感するか?」
「……っ!?」
結構です!
そう叫ぶことすら許されず、私の唇は三蔵様の唇に覆われていた。
「・・・・・・ごめんなさい」
「わかればいい」
喉と腰、痛い・・・・・・。
2013/4/20