その他夢2
□勘違いから
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いそいそと準備に時間をかけて作ったバレンタインチョコ。
甘さ控えめでビターな味は手塚のために。
でも手塚は柴崎のことが好きだもんねって思ったら素直にはやっぱり渡せなくて・・・・・・結局笑って義理だよって渡すことしかできなかった。
「あんた特殊部隊のみんなにチョコあげたんでしょ? お返しもたくさんもらうんじゃない?」
「えー? ああまぁくれても小牧教官と堂上教官くらいでしょ。・・・・・・手塚も、もしかしたら義理で返してくれるかもだけど」
柴崎の前で手塚の名前を出すのがなんとなく抵抗があって、不自然じゃない程度に言いよどむと柴崎はにっこりと微笑んだ。
「そ。私は私でいい人見つけないとなぁ」
「・・・・・・柴崎のこと、大切にしてくれる人が見つかればいいね」
私の返しに柴崎は少し目を見開いて、それからとても嬉しそうに微笑んだ。
「ありがと」
心からの笑顔を浮かべてくれてるってわかって、私は言葉の端々に「手塚のことはなんとも思ってない」って織り込んでくれる柴崎の優しさに少し凹んだ。
絶対、彼女の方がいい女だ。
見た目じゃなくて、中身が。
だから手塚も惚れるんだろうなぁ・・・。
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