その他夢2

□息が、できない
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燕青の話に出てくる「小旋風」。



私は超絶美人だというその人にずっと長い間勝てない勝負を挑み続けている。












「え? 貴陽に行く?」



「おー。ちょっとばかしな。じいさん、いなくなっちまったし。茶家がそろそろ黙ってねぇだろ」



軽く肩を竦めてみせた燕青のその顔を見て、私は唇を噛んだ。



―――どうして。




「燕青」



「んー、どしたー?」



書簡を眺めながらうわの空で返事をする燕青に私は強い語調で告げた。



「一緒に行くからね」




「あー・・・・・・あ?」



いったんうわの空で返事を返してから、脳みそに私の言った意味が届いたらしく、燕青はぱかりと口を開いた。



「名無しさん? お前いまなん・・・・・・」




「貴陽に一緒に行くから。これ決定だから。絶対這いつくばっても手だけになっても着いていくから」




きっぱりと言い切った私に大口を開いたまま、燕青はさぁっと青ざめた。




「は!? いやいやいや、お前何言ってんの?! 貴陽って紫州だぞ? すっげぇ遠いんだぞ!? バカも休み休み……っ」



「バカは燕青の方だ、バカ!」



「いやそりゃそうなんだけどさ……っ」





慌てて私の顔を覗き込んで、残るように説得しそうな燕青に背を向けて、私は再びきっぱりと言い切った。




「私をここに残して先に行ってみろ。死んでやるから。追いかけて見つけてぶん殴って、それから目の前で自害してやるから。んで手だけでも着いていくから」



ひく、と頬をひきつらせて青ざめている燕青の顔に、ふん、と鼻をならして私はその部屋を出た。




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