短い小話+ブラコン夢

□宜野座伸元2
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ああ・・・・・・あの後足腰の立たなくなった彼女のせいで、俺は狡噛や親父にしこたま怒られて縢に馬鹿にされたんだっけ・・・・・・。








ぼんやりした意識の中で見た白昼夢。






さっきまで遠慮のないやりとりをしていたのに、どうして自分の体は今こんなに重たくて、心がこんなに哀しみに溢れているんだろう・・・・・・。















「伸元……っ」






突然耳に飛び込んだように感じた声に目を開く。







見下ろす大きな目からは大粒の涙がぽろぽろぽろぽろ零れ落ちてくる。




温かくて冷たいその雫にやけに癒された。




「・・・・・・名無しさん」





名前を呼んだつもりだ。




はっきりと。




力強く。





それなのに、口から漏れ出た声はひどくか細い。




「聞こえてる。聞こえてるからね、伸元…」




微笑む。




綺麗な目。




ああ、俺はお前が好きなんだ。




何度となく心の中で呟いた。




照れくさくて中々口から出せなかった。




今は何度だっていいから声に出して伝えたい。





―――――お前が好きだ。



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