三国恋戦記夢

□愛を囁く資格が欲しい
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「どうした? なんだか暗いな」




心配そうな顔で頭を撫でられる。




温かい大きな手。




前までは嬉しいだけだったその触れ合いがとてもつらい。





わずかに近い距離が、つらい。




彼に拾ってもらった私はまるでひな鳥のように彼に気持ちを傾けた。




けれど現実は。



現実は、それほど甘くはなく。





「玄徳様」



「ああ、尚香殿」




綺麗な奥方。彼女を迎える男らしい玄徳さん。お似合いで、お似合いすぎて、私が入り込める隙なんてない。





分かって、いるのに。




――――――こんなに、つらい。



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