三国恋戦記夢
□いついつまでも貴方と共に
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戦場で、舞うように剣を振るうその姿に、魅了された。
血しぶきすらも彼女を美しく彩る飾りになる。
――――剣舞のようだ。
いつもの少し抜けた顔ではなく、その容姿の美しさを最大限に生かすような、そんな顔。
戦場にいるにもかかわらず、思わず見惚れた。
しかしそれは何も俺だけでなかったようで。
周りの動きがなんとなしに鈍くなる。
ぶるりと震えた。
その強さに。
その優美さに。
その華麗さに。
伏龍先生が使わしてくれた二人の天女は、俺たちを勝利に導く。
勝てる、そう確信して。
背中を預けても何ら不安を感じなかった。
(・・・・・・敵にはまわしたくないものだ)
一人ごちて、俺は軍鼓の合図を待った。