その他夢
□理不尽な独占欲
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「今日も有意義な時間が過ごせました」
「こちらこそ。君は頭がいいからね、話をしていても楽しいよ」
「光栄です。では」
にこりと笑ってその場を辞そうと立ち上がった。
でも。
「!」
ぎゅっと手を掴まれて、私は隣に座る手塚慧に目を向けた。
「あの」
「なんだい?」
「いえ、手を」
今度は何を企んでいるのだろう、全ての情報を明かさないと返さないとでも?
しかしこの取るか取られるかの頭脳戦を彼も楽しんでいたはず、と思いながら手を離してもらうよう促すと、寸の間手塚慧は固まって・・・・・・するりと私の手を離した。
「・・・・・・ああ、すまないね」
「いいえ。では、また」
「気を付けて」
「はい。ありがとうございます」