□04 A -王達の暇潰しU-
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とりあえず止めなきゃ。

中で軽食を作るオーナーにいつもの様に目配せをすると、今まで普通のヒールだった足元がローラーになった。

なんだこのビックリAT。

危うくバランスを崩しかけたものの、近くのテーブルに手をついて人と人の間を縫っていく。
この時間、シフトは私一人。
いざとなればオーナーが来てくれるはず!
気合いをいれて、当事者の彼らに近づく。


「もういっぺん言ってみろテメェッ!」
「お客様…、」
「何回言ったってバカには分かんねぇよ」
「お客様」
「この……ッ!!」
「ちいせえプライドひけらかしやがってこの○※▼☆%、だそうです」
「「「?!」」」


冷たい風が大きく吹き抜け、静まり返った店内。その雰囲気にまかせて、私は続ける。


「お客様、言葉で罵り合うことは私の様な小娘にだってできます。
 ――賭けてはいかがですか、誇りを」


目に力を込めて。
相手を見据える。
こうするのが相手を怯ませるというのは、愛子相手に実証済み。ただ、ライダー相手に通じるのかは別として。



 
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