□04 A -王達の暇潰しU-
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22時少し前。フェアレディアは目が回るような忙しさだった。
どうやらジェネシスの幹部だろうと貸しきる必要なんて無かったみたい。どうしてかこの人達の周りには自然と人が集まるようで、それがきっと人の上に立つ人達の才能なんだと思う。

そして会議の内容も相変わらず。


「あぁーまた負けてしもうたわぁ」
「ベンケイさん弱ーい」
「お、鵺あんさん言い忘れたやろ、ウ・ノ」
「……てめぇ…だからさっきからニヤニヤニヤニヤ!教えろよ!」
「はぁーーい鵺君五枚取りーぃ」
「五まッ?!ちょシムカ!!」


なんなんだ、この話し合い。
もとい、ウノ…。
横目でチラリとそのテーブルを見ると、さっき五枚のペナルティを喰らった雷の王と目が合って。


「「あ…」」







ガシャン!







二人して間抜けに開いた口を閉じないまま、音のした方に顔を捻る。


「なんだとコラ」
「ぁあ?格下に格下っつってなにが悪ぃんだよ!」


このやりとりだけでも分かる。
レベルの低い喧嘩だ。
それも王達のお膝元で、だなんてある意味勇気がある。言い様によってはそうとうのバカでしかないけれど。



 
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