**BLEACH小説**
□柿の木の下で
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あんたの…
そういうところが
嫌いなのよ…
■柿の木の下で■
「………松本〜〜〜っ!!!」
今日も十番隊隊長である日番谷冬獅郎の怒鳴り声が響き渡る。
それは日常茶飯の事であり、珍しいことではない。
「何ですか〜?隊長…?」
「……誕生日だからって仕事が休みなわけじゃねぇんだぞ!?」
「わかってますよ〜。でも皆が祝ってくれるって言うんでちょっとだけ…。」
「ちょっとだけ…じゃねぇだろ!!もう何時間ここに居る!!」
「シロちゃん!!いいじゃない。今日ぐらい…。」
日番谷と乱菊の会話に雛森が割ってはいる。
「シロちゃんじゃねェ!!日番谷隊長だ!!…今日ぐらいってなぁ、お前…。
いつも真面目に働いてるやつなら今日ぐらいは大目に見てやろうと思うが
いつも真面目に働いてねえやつに今日もクソもねェだろ!!」
「ヒド〜イ…こんなに真面目な副官なのに〜」
「こんなにってお前…よく酌持ちながら言えたな。大体、こんな真昼間から宴会するやつがどこに居る!?
てめぇらも宴会なら仕事終わってからにしろっ!!」
乱菊に言ってすぐに、乱菊の周りに居る人に言い放つ。
「いや…俺らは乱菊さんにプレゼントを渡すって言った雛森に付き添ってきただけっスよ?」
雛森の横に座っていた阿散井が言った。
「あ?雛森…お前が誘ったのか?」
「ううん。あたしが乱菊さんのとこに行ったら京楽隊長と七緒さんが居て…。
それで京楽隊長が乱菊さんに飲みに行こうって言ってて…。
あたしはプレゼントを渡したらすぐに帰ろうと思ってたんだけど京楽隊長が一緒に行こうって…。」
「アレは半強制だったよなぁ。
俺と吉良はたまたま雛森に会って、今日は乱菊さんの誕生日だと聞いて
雛森が乱菊さんのとこへ行くっつッたから付いて行くことにしたんだ。」
「私は仕事をしてくださいと隊長に言ったんですけど引いてくれなくて…。」
雛森に続いて阿散井、伊勢と発言していく。
「…京楽…。てめぇも隊長なら一緒になって勤務中に飲んでんじゃねェよ…。」
「十番隊長さん…そんなに怖い顔しないで…一杯どうだい?」
「いらねえ!!!早く仕事場に戻れ!!松本、お前もやらなきゃならねえことがまだ山程残ってるんだ!!」
「はーい…。それじゃあ、修兵!!ごちそうさまぁ♪」
酔いが回って床に寝そべる修兵に乱菊が言う。
半分意識があるのでその言葉は聞こえているようだが酔いが回りすぎて返事が返せないでいる修兵。
そんな修兵を一人残して一行は自らの隊舎へ帰っていってしまった。
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