**BLEACH小説**
□Happy Birthday雛森♪
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「…ふぅ。ようやく仕事が片付いたか」
ため息をつきながら机の上でトントンと書類を整える。
するとふと時計が目に入った。
もうすでに日付は変わっている時間帯だった。
「そういや…今日だな…」
時計から視線をずらして再び書類に目を向ける。
そして一瞬目を瞑ったかと思えばその目はまたゆっくりと開かれ、書類を机の片隅に置いてから席を立つ。
「あいつの誕生日は…。」
■Happy Birthday!!雛森!■1
「た、誕生日おめでとう!」
ふわぁっ!と小さく悲鳴を上げてすかさず振り返ると
そこには雛森の同期の吉良が頬を赤くして立っていた。
「ありがとう、吉良くん」
心からの笑顔でお礼を言う雛森の顔を見ては心拍数を上げオロオロする。
「こ、これ誕生日プレゼント…」
気に入ってもらえるかわからないんだけど…とオズオズと
両手で後ろに隠していたプレゼントを差し出す。
「え?プレゼントなんて受け取れないよ…!」
両手を顔の前で左右に振って遠慮する雛森に半ば無理矢理その両手にプレゼントを押し付ける。
「僕の誕生日にもプレゼントくれたじゃないか。そのお礼も兼ねて…ね?」
「…ありがとう、吉良くん」
半ば無理矢理押し付けられたプレゼントを快く受け取る。
「引き止めてしまってごめんね。それじゃあ。」
それだけ言ってそそくさと逃げるようにしてその場を去る吉良イヅル。
吉良の背が見えなくなるまでその背を見つめ五番隊隊舎へと向かった。
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