**BLEACH小説**
□幸か不幸かのHappy Birthday♪
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今日はいつもと少し違う
素敵な一日になりそうな予感だ
なんて言ったって今日は…
―僕の誕生日なんだから―
…とは言ったものの…誰か僕の誕生日覚えてくれてる人いるのかな…?
■幸か不幸かのHappy Birthday♪■1
今日は3月27日
書類を腕いっぱいに持ち歩くのは、吉良イヅル。
今日は彼の誕生日なのである。
「雛森くんは僕の誕生日なんて…覚えてるわけないよね…」
彼は五番隊へ書類を渡しに行く途中である。
五番隊といえば彼が想いを寄せている五番隊副隊長の雛森桃がいるはずと、密かに期待を抱いていた。
本当なら雛森くんに「お誕生日おめでとう」と言われたい。
学院生活を送っていた頃は言ってもらえた。
その度に顔を赤く染めて阿散井くんに「モジモジするな」と言われたっけ。
だけど…
最近は雛森くんにも会える機会が少ない。
だから「おめでとう」なんて言葉はいらない。
会えるだけで、君の笑顔を見るだけで
最高の誕生日プレゼントを貰った気分になるんだよ。
そんな浮かれた気持ちで歩いていたもので自分の目の前から人が歩いてきていたなんて気付きもしなかった。
ドンッと何者かとぶつかる。
「おい…俺にぶつかって来るとはいい度胸してるじゃねーか」
気に入ったぜと吉良を恐ろしい殺気立った目つきで見下ろす。
「あ…、あなたは…!!!」
吉良が名前を叫ぶ前に吉良とぶつかった何者かは既に刀を抜いていた。
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