◇Novel

□壊したいほど愛しくて
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心で考えるより、身体が先に行動していた。ズボンを下着ごとずり落とし、嫌がるギルの足を掴み、大きく広げさせる。更に潤んだ瞳を向けてくるギルはとても色っぽく、嫌々と抵抗する身体も、誘っているようにしか思えない。


「ッあ!いッ・・・んっ・・・は、ぁ・・・っ」


秘孔に指を挿入すると、ギルは無理矢理押し広げられる痛みに、顔を歪めた。この表情もとても可愛いけど、やっぱり快楽に溺れた顔が見たいな。

指を最奥まで運び、軽くソコに触れてみる。ギルはビクンと跳ね、こっちを見ているのだろうか。視線を彷徨わせ、その瞬間、涙が一粒零れ落ちた。
その涙がグシャグシャになったシーツに吸い込まれていったのを見届けて、今度は指先を強く、前立腺に押し付ける。


「っああ!やッ・・・ん!はぁっん!」


僕を嫌がってるのか、それとも一際大きくなる自分の喘ぎ声を嫌がってるのか分からないけど、抵抗するように涙目で首を横に振るギルに、何とも言えない快感が、僕の中を駆け抜けた。

自分は今、どんな顔をしてるんだろう。

笑ってる?喜んでる?

刺激を与えてやるごとに、強い電撃を受けたかのように大きく身体を跳ねさせるギルに、更に指を奥まで突っ込み、ソコを掻き乱してやる。甲高い声を上げるギル。


「あ、ああ!ヴィンスもっやめ・・・!」
「なんで?」


嬌声のような声を出して喘ぐギル。濡れた瞳で言われても、キモチいいと言ってるようにしか聞こえない。


「キモチいいんじゃないの?」


瞬間、ギルが一際高い嬌声を上げたのは、僕がギルのソレを掴み、強弱をつけて揉んだから。

もっと苛めたくなる。もっと羞恥心を煽ってやりたくなる。そんな声。

更に指を増やし、わざと音が立つようにナカを掻き乱す。聞きたくない。と言うかのように、涙を零しながら首を振るギル。
そして散々掻き乱したソコから、一気に指を引き抜いた。突然の事に、戸惑うように視線を向けるギルに軽く微笑み、いやらしくひくつくソコに、僕自身をあてがう。


「欲しい?」
「い、いらない!」


熱っぽい瞳で、ふるふると首を横に振るギル。

まったく駄目だね。
ココはこんなにも僕を欲しがっているのに。


「ウソツキ」


嘘つきだね。兄さん。


「!いッや、やあぁ!!」


いきなり挿入された質量に、泣き乱れるギル。そんな兄さんを見ていると、もっともっと泣かせたくなる欲求に駆られる。

何でだろう。
こんなにも、こんなにも愛しているのに。

ギルの足を抱え上げ、僕が動き易い体勢にさせる。涙を零しながら、されるがままになっているギルが愛おしくて、でもその感情をどこにぶつけていいのか分からなくて、僕はギルのナカを激しく突いた。


「ッあああ!んッくっ!やめッ・・・」


言葉とは裏腹に、自ら腰を動かしている事に、本人は気付いていない。

こんなギルの、淫乱な姿を見るのはこれで何回目なんだろう。
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